「秋の風の音ミニコンサート!」は美しい調べでした。
▲2012年11月4日(日)14時~ 鏡野ペスタロッチ夢ホールにおいて、秋の風の音コンサートが開かれました。誰かが「やさしい、澄んだ音色で、背中を撫でられているようね。」と言っていました。聞こえてきた音は、本当に優しく、演奏される方の心が澄んでいるからだろうなと感じたコンサートでした。(情報提供:風の音コンサート岡山・津山)
▲ダウン症の女性ピアニスト 川嶋絢さんは、津山市在住の21歳。5歳からピアノを始めました。昨年美作高校を卒業後、「ヒルズ」で毎週日曜日演奏をしています。身長はおよそ130センチ。手の大きさは、成人女性の半分ほど。音符が読めないなどのハンディがありながらも、2009年にはカナダのバンクーバーで開かれた、ピアノのパラリンピックともいわれる「国際障害者ピアノフェスティバル」に出場。また、先月、台湾で開かれた「台日国際障害者ピアノコンサート」にも出演するなど、国内だけでなく国外にもその活動を広げています。
「演奏を聴いた人達が元気になってくれたらうれしい」と話す川嶋さんです。
岡野貞一作曲 大谷文彦編曲 ふるさとによるファンタジー
レイバッハ作曲 ノクターン変イ長調
▲床次佳浩さんは、大阪府在住の20歳。5歳からピアノを始めましたが、小学4年生の時に脳の手術で、右半身まひになります。しかし、その後もピアノを諦めず、猛練習を重ね、今は左手のピアニストとして、国内外で活躍しています。床次さんも。2009年にカナダで開かれた「国際障害者ピアノフェスティバル」に出場。先月、台湾で開かれた「台日国際障害者ピアノコンサート」にも出演しています。また、すべての音楽家が目指す、音楽の殿堂ともいわれ、プロのピアニストでも舞台に立つことが難しいとされる、アメリカ・ニューヨークのカーネギーホールでの演奏も果たされています。
現在は、左手だけでどれだけ音楽が出来るのか、音楽でどれだけ伝えられるのかを研究中という床次さん。
バッハ作曲 平均律クラヴィーア曲集より 第1巻 第1番プレリュード
スクリャービン作曲、左手のための2つの小品 プレリュードとノクターン
▲小林淳一さんは、東京都在住の24歳。5歳からピアノを始めたそうです。補聴器なしでは全く聞こえないほど重度の難聴だそうですが、指先に伝わってくる振動や空気中の音を感じて、演奏しているそうです。
これまで、ピアノパラリンピック関連の大会で多くの芸術賞や金賞を受賞。また、アメリカ・ニューヨークの国連本部やカーネギーホール。タイやカナダ、先月の「台日国際障害者ピアノコンサート」にも出演されています。些細な音色に定評がある小林さんです。
マスネ作曲 タイスの瞑想曲
サティ作曲 三つのノクチュルヌ(夜想曲)より、第1番と第3番
ショパン作曲 夜想曲 第20番 ハ短調遺作
リスト作曲「パガニーニによる大練習曲」より第3番 ラ・カンパネラ
▲篠原加代子さんは、倉敷市在住の42歳。幼い頃、交通事故で左手の親指と人差し指を失いましたが、ご両親の反対を押し切ってピアノを始めます。オクターブが届くよう指のストレッチをするなど、沢山の努力を積み重ね、作陽音楽大学を卒業。現在も会社勤務のかたわら、子どもたちにピアノを教えているほか、カナダで開かれた「国際障害者ピアノフェスティバル」やカーネギーホールでのコンサートなど数多くの演奏会に出演されています。
ガシューイン作曲の The Man I Love
ガシューイン作曲の I Got Rhythm
シベリウス作曲の、樅の木
▲会場内に拍手大喝采が起こりました。
▲受付で募金箱をもつみなさん。
(風の音コンサート実行委員会では、障害者ピアニストの自立を目標に、来年度に向け、活動を続けています。)