「くらや」さん紹介
▲くらや全景と店内の様子です。(入口の軒先や店内の天井の壁にも芸術的なものが見られます)くらやHP
創業以来130年以上築いてきた伝統を大切に守り、本物の味を追求してきた【旬菓匠くらや】。老舗企業として地元・岡山県津山を盛り上げてきました。もちろん、和菓子だけで町を活性化させることはできませんが、和菓子だけだからできることもある、と私達は信じています。
たとえば、津山の農産物を使った和菓子。このような地元の売りを伝えたものが地元銘菓として広まれば、同時に津山の名前も広まることになります。自分達にできる範囲のことで地域を活性化したい。そんな思いを持ち、お菓子を提供しています。(代表取締役 稲葉伸次)
▲写真左:江見写真館所蔵の昭和初期のくらやの写真があります。 写真右:現在の店内
和菓子職人という生き方。自分の中で「これだ」というものが出来上がると、それを貫くのが職人。そのような姿勢が「頑固」と言われる所以なのかもしれません。当社の職人は全部で5人。皆、頑固です。
しかしそのような頑固さは、よりお客様に喜んでもらえるお菓子を作るためのこだわり。大切にしていきたいと思っています。また頑固だと言われますが、実は柔らかい頭がないとできない仕事でもあるのです。近年も、置き方や細工など試行錯誤を重ね、和菓子の折を三段に重ねた「おせち」を作り出しました。130余年、やったことのないことでした。これからも従来にやり形だけにとらわれない柔軟な発想を持ち、和菓子作りに挑戦していきます。(工場長 内田一志)
▲写真左:くらやと言えば「いちま」が有名です。(いちま、全国菓子博覧会大臣賞受) 写真右:「榕菴ぼーろ」
▲写真左:【津山ロール】 津山産小麦・ふくほのか使用 津山オリジナルブランド創作菓
産学官民協働による農商工連携により、津山産小麦「ふくほのか」の生産の取り組みその小麦粉を活用した食文化の向上と新しい地域活性化事業とに取り組んでいます。この事業に賛同した津山地域の和・洋菓子職人達が、津山産小麦と地の特産物を織り込みオリジナルのロールケーキを創作し、統一ブランド【津山ロール】として開発いたしました。
新しい食文化を発信する新創作菓【津山ロール】を郷土の味わいとしてお届けいたします。くらやの【津山ロール】は しっとりやわらかいスポンジ生地にほろ苦い抹茶のバタークリーム。柚子風味のお餅と小豆が食感にアクセントを添えます。
▲写真右:【わっふる】 地元産の新鮮な卵と大山牧場から取り寄せる牛乳をたっぷりと使い、オリゴ糖を加えました。
余分な添加物や保存料を使っていないので賞味期限は短いですが、小さなお子様やシニア世代まで安心して召し上がっていただけます。その優しい味とやわらかさはいつの間にか「ふるさとの味」として津山で定着してきました。ネット販売ではダントツ、一番人気です。
▲写真左:【いちま】 津山は昔より「雛どころ」とされており、雛人形と一緒に市松人形が飾られ、津山では「いちまさん」と呼んでみんなに親しまれていました。その愛らしい人形への憧れをお菓子に託し、戦後の何もない時代にせめて「夢」をと、くらや3代目・江見盛政が作りました。
▲写真右:【衆楽雅藻】 津山藩2代目藩主、森永継が築造させたとされる衆楽園。その当時、衆楽園では曲水の宴が行われていました。園内を流れる清流に船を浮かべ、自分の前に流れてきたら歌を詠み、船に乗せて下流へ流します。この優雅な様子を今に伝えるのが衆楽雅藻です。(衆楽雅藻、全国菓子大博覧会内閣総理大臣賞受賞)
▲写真左:【松乃露】 約400年前の江戸時代初期、縁あって津山に移り住んだ菓子職人が唐の珍菓を作ると、町で大評判となりました。その噂はお城にも伝わり、津山藩藩主・森忠政公も大いに気に入り、愛用の銘菓となりました。常緑に映えることから松乃露と呼ばれたこのお菓子。城内での茶の湯に用意されるようになりました。この話はくらや3代目・江見総五郎が、その当時津山に言い伝えられていたこの話を元に作った菓子で、くらやに新たな風を吹き込みました。また、昭和天皇が津山に来訪された折、お買い上げの栄を賜りました。
▲写真右:【雪しぐれ】 中国山地の峰々にかかる雪しぐれを模し、しっとりとした上質なこし餡を包み、丁寧に焼き上げました。川柳歌人 岸本水府に 「故郷よし 山よし 銘菓雪しぐれ」 と詠まれた素朴な郷土の味覚です。
一口サイズの素朴なおまんじゅう、程よい甘さと懐かしい味わいの雪しぐれをご賞味ください。雪しぐれは第25回全国菓子大博覧会において技術優秀賞を受賞しました。
(情報提供:くらや)