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3月3日は桃の節句、ひなまつり特集


◆津山ねり天神職人の山根正子さんの宅にお邪魔しました(2006年3月取材)

津山最古の民芸品 

津山ねり天神は津山で最も古い民芸品と言われ、その歴史はなんと江戸時代から続いています。
一時期は非常に流行ったそうで、ねり天神を作る作業場が40〜50個もあったそうです。
男の子のお祝いにプレゼントするのに、大きなねり天神ほど力がある(経済力がある)事を示していたので、中には等身大以上の物をプレゼントする人もいました。


ところが、、、

昭和になると工業製品が増え始め、手作業で作る津山ねり天神は時代の流れに取り残されていきました。
職人が次々と減っていき、昭和20年くらいには山根工芸社さんだけとなったそうです。
現在は正子さんが先代の跡を継ぎ職人になられていますが、特にお弟子さんはいないとの事。
正子さんの旦那さんは「これで食べていくのは難しい。趣味でするならええが、仕事としてするのは無理じゃろうなぁ」と言われていました。
手作業だからこそ価値があるが、それ故に手間が掛かって商売にならない。
これが時代の流れと言えばそれまでですが、津山最古の民芸品がこのまま消えて行くのではないだろうか、...そういう危機感を覚えました。



山根さん宅に飾られているねり天神
現在

津山ねり天神は津山観光センターで売られており、手のひらに乗る小さなサイズです。
等身大のねり天神が売られている頃を思うととてもびっくりするような小ささです。
これは正子さんの先代が小さいものをと作り始めたのが最初で、現代の人にも受け入れられたねり天神と言えます。
小さいのでポケットにも入り、学問の神様と言う事で受験に持って行く子供もいるそうです。
津山観光センターで売られているねり天神
津山ねり天神(小)
いろいろな人形
同じ技法で作った人形たち(非売品)


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