M&Y2010年1月

▲孔版・シルクスクリーン(2010.1.17取材)

「蔵書票の世界」展について・・・日本の作品を中心に・・・
「紙の宝石」といわれる蔵書票。蔵書票とは、自分の蔵書であることを示すために本の見返しに貼り付ける小さな紙片のことをいい、木版、銅版、孔版、石版、型染などさまざまな手法で制作されています。その美しさから実用を離れ、小さな版画作品としても、鑑賞、収集されるようになりました。
特に、日本の蔵書票では、その制作技法にも多種多様なものがあり、型染・孔版・合羽摺・篆刻・板目木版といった技法が使われ、デザイン面では、日本の風景や四季・郷土玩具・寺院など日本独自のモチーフがあらわされた点が大きな特徴です。切り絵で作られた繊細な蔵書票や面白い切手型書票なども作られています。
今回は、津山市在住の高原信一さんのコレクションから一部をお借りして展示します。
ちいさくて美しい蔵書票の世界をぜひ体験してみてください。また、2Fの棟方志功常設展示室では、志功作の蔵書票の展示もしていますので、あわせてご覧になっていただければと思います。

▲高原信一さん

▲板目木版+木口木版

▲丁寧に説明してくださいました。

▲浜畑賢吉愛蔵

▲孔版(塚越源七作)

アフリカ幻想


棟方志功・柳井道弘記念館(M&Y記念館) 津山市東一宮13-8

▲孔版

▲型染版(松原邦光作)

▲型染版

▲武井武雄作、シルクスクリーン版

切手型書票


展示作品について
おもな展示作品は以下の通りです。作品展示数は約80点(日本の作品)となります。
今回の展示作品は、主に制作技法別に作品を展示、紹介をしています。
孔版、新孔版(プリントゴッコ)による作品・・・21点
型染版による作品・・・16点
合羽版による作品・・・8点
篆刻版による作品・・・4点
板目木版、木口木版による作品・・・10点
リトグラフ、シルクスクリーンによる作品・・・21点

▲型染版

▲型染版(松原秀子作)

▲新孔版(プリントゴッコ)見代ひろ子作

▲リトグラフ版

▲板目木版+木口木版

▲高原信一さんと館長、松岡さん


「蔵書票の世界展」の開催概要(1F展示室)
開催期間:2010年1月16日(土)〜2010年2月14日(日)
開催場所:棟方志功・柳井道弘記念館(M&Y記念館) 1F展示室
所 在 地:〒708-0814 岡山県津山市東一宮13-8 TEL/FAX: 0868-27-3239  E-mail:tnck621@mx1.tvt.ne.jp
開館時間:10:00〜17:00(入館受付は16:30まで)  休 館 日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日が休館)
入 館 料:無料(2F常設展への入場は500円となります。
 
「阿部ひろみのギャラリー」開設(2F喫茶コーナー)
 
1月より2F喫茶コーナーに「阿部ひろみのギャラリー」コーナーを開設いたしました。
阿部ひろみさんは1969年生まれ。97年より岡山県美作市に在住。合併前の岡山県全78市町村の風 景を水彩画で描き話題になりました。
8年前より、RSK山陽放送のホームページにて毎月、岡山県各地の風景を描いた水彩画を発表しています。その原画を同時にM&Y記念館にて毎月展示いただくことになりました。
 

▲せんだんのある通り(左)

かまぼこやさんのある通り(右)

 

▲岡山大学銀杏の木

         

「M&Y記念館」2F展示室の予定について(2F展示室)2月にて開館2周年を迎えます。3年目に入るにあたり、2F展示室(常設展示)の棟方志功作品の入れ替えを予定しています。

文:棟方志功・柳井道弘記念館(M&Y記念館)